【トラウマ克服?】「反応しない練習」から読む、イヤな記憶に振り回されない方法

瞑想するカエル メンタルヘルス

日頃何をしていても、
ふと、過去の嫌な記憶がよみがえって辛くなってしまう。
目の前のことに集中できない。
それを何度も繰り返して、クセになってしまっている。
どうしたらこの状況から抜け出せるだろう?

こんにちはkiyoです。

僕は双極性障害なんですが、よくこんな状態になってしまいます(悲)

精神疾患をお持ちの方や、長いことある悩みを持ち続けている方はこういうことってよくあるんじゃないでしょうか?

そこで先日読んだ「反応しない練習」という本に、まさしくこの問題を解消、改善する方法が示されていたのでご紹介します。

そして、この本の中でイヤな記憶について述べている個所を僕なりにまとめなおし、具体的にどう対処すべきかを解説してみたいと思います。

書籍「反応しない練習」とは?

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本書は僧侶の著者、草薙龍瞬さんが、ブッダの教えを現代の言葉に訳しながら、

ムダな「反応」をしないことが全ての悩みを根本的に解決する方法である

ということを、いろいろな切り口で解説し、悩みから抜け出す具体的な方法を示してくれている本です。

僕自身読んでみて、不安やストレスと向き合う時の自分の考え方と、本書の主張が重なる部分が結構あって、自分そんなに間違ってないかも(嬉)!と勇気づけられましたw

あとブッダの思考はすごく合理的で、教えそのものは宗教ではないということも知ることができ、原始仏教に興味が湧いてきました。

さて、本題に入ります。

まず結論 4つのステップを踏もう

 まず結論からお話しすると以下の4つがポイントになります。

 

4つのステップ

①イヤな記憶を「また思い出してるな」と客観的に把握する

②把握したイヤな記憶に心を動かさない

③自分の内面ではなく外側に意識を向ける

④イヤな記憶の原因と関係を断つ

ちょっと抽象的でわかりづらいかもしれません(汗)

①~③は言ってしまえば「イヤな記憶」を思い出したらこうする、という単なる「心がけ」です。

なので最初はうまくいかないかもしれませんが、繰り返しこの「心がけ」意識することで、「イヤな記憶」への対処がうまくなっていきます。

④はイヤな記憶を思い出した瞬間の対処ではなく、具体的な行動。ベースとして、しておきたいことです。

順番に説明していきます。

①イヤな記憶を「また思い出してるな」と客観的に把握する

何かを思い出すカエル

客観的になるとは、自分の記憶を第三者的に観察する。俯瞰からみる。ということです。

でも、そんな簡単にできないよ!と思いますよね?僕も思いますw

最初からうまくできないし、できたとしても次はまたできなかったりします。

本書の文中の「記憶を客観的に見るためのマインドセット」について触れている箇所を抜粋しました。

・私には悩みがある。未解決の問題があるとはっきり自覚する。

・過去への未練や後悔、挫折感、自己嫌悪やコンプレックスなどの感情を
自分が抱えていることを受け入れる。「ある」と認める。

・「ある」ものを「ある」と理解する。

引用元:反応しない練習

自分のネガティブな部分を受け入れよう。ということですね。

本来ならば受け入れたくないネガティブなものをあえて受け入れることで、かえって心は落ち着きを取り戻すものです。

例えば僕自身の体験で言うと、緊張してしまう場面で「緊張するな!緊張するな!」と自分にいい聞かせるより、

「あー俺めっちゃ緊張してる!」と自分の感覚を認めてあげた方が、かえって落ち着いたということがありました。

それに近いことだと思います。

自分の中にあるイヤな記憶や悩み、ネガティブなものに抗うのではなく、受け入れることで、それらを客観的に、心動かされることなく見つめることができるはずです。

イヤな記憶や感情が襲ってきたらこのように自分のマインドをセットし直してみてください。

②把握したイヤな記憶に心を動かさない

動かないカエル

イヤな記憶というのは、それを思い出すと同時に、その記憶に紐づけられたイヤな感情もセットで湧き上がらせます。

「心を動かさない」というのは、その紐づけを切って、たとえイヤな記憶を思い出しても、その時の感情まで追体験しないということです。

自分のイヤな記憶を客観的に把握することは、この記憶と感情を切り離すための準備段階だということもできます。

そして記憶と感情を切り離すために、今の自分の

心の状態を「言葉にする」

ことが大事だと本書では述べられています。

・心の状態を、客観的に言葉で確かめる習慣を身につけるのです。言葉で確認すると「反応から抜け出せる」のです。反応から抜けると心は落ち着きを取り戻します。「言葉で確認する作業は、メンタルヘルスの基本として、お勧めできます。

・イヤな記憶が蘇ったら、その記憶への「自分の反応」を見てください。腹が立って(感情的になって)止まらないときは、「これはただの記憶」「反応している自分がいる」と冷静に理解して、感情を静めるように心がけましょう。

・過去を思い出して、「記憶」に反応して、新しい怒りを生んでいる。

・「過去を引きずる」というのは、仏教的には「記憶に反応している」状態です。


以上引用:反応しない練習

イヤな記憶を思い出した時に

「また思い出してるな。」とか「過去は過去!」

など言葉にして、可能であれば実際に口に出して言ってみると、記憶と感情の紐が切れ、「反応」から抜け出せる。

辛い思いの再生産から抜け出せる、ということです。

前述の「緊張」の話でたとえるなら、

「あー俺めっちゃ緊張してる!」と心の中で思うだけでなく、

実際声にして周りの人に自分の素直な感情を伝えた方が、自分の弱みをさらけ出すことができて、より緊張が和らぐ。

というのに似ているかもしれません。

③自分の内面ではなく外側に意識を向ける

望遠鏡を見るカエル

そのようにイヤな記憶を思い出しているということを言葉にして自覚できたら、意識をよそに向けて、イヤな記憶を振り切りましょう。

自分の内側で、ぐるぐると思いや考えをめぐらすのをやめて、自分の外側に意識を向けるのです。

外側って具体的にどこ?

とお思いになるかもしれません。
「心の内」でなければどこでもいいんです。

目の前の光景だったり、自分の体が今、何を感じてるかだったり。

例えば目の前の机の上がちょっと散らかっていたら整理整頓してみるのもいいし、いつのまにか背中が丸まってると気づいたら、ピンと背筋を伸ばしてもいい。

時間があれば近所を日差しや季節を感じながら、気分転換に散歩してみるのもいいでしょう。

・悩みはいつも「心の内側」に生じます。だから悩みを抜けるには、「心の外」にあるカラダの感覚に意識を向けることがベストの方法。

・イヤな記憶にとらわれたときは「体の感覚に意識を向ける」。外を歩く。スポーツをする。お風呂に入る。ヨガをやる。など。

・つい自分を否定してしまう人向けのエクササイズ三つ

①一歩一歩と外を歩く /外に出て散歩する。肉体がキャッチする「感覚」に意識を向ける。

②広い世界を見渡す /自分の内側から自分の外側へ意識を向ける。

③「わたしはわたしを肯定する」と自分に語り掛ける /否定的な判断を止めるための呪文。

以上引用元:反応しない練習

あらゆる悩みというのは考え続けて解消するものではない。

むしろ考え続けるとより悩みは深くなってしまう。

でも、放っておくと人はまた勝手に考えてしまう。

考えるのを止めるためには「心の外」に意識を向け、体を使い、五感で外界をキャッチすることが今の時点での最も有効な方法である。

本書を読みつつ、日々自分のストレスと向き合っていて、僕自身もそのように感じています。

④イヤな記憶の原因と関係を断つ

おこるカエル

上記①~③のステップをうまく踏むことができても、イヤな記憶の原因(多くは特定の人物)との関係を断たなくては、この悩みから抜け出すことはできません。

たとえば、「小学生の時にいじめられた記憶」など、だいぶ以前の遠い記憶であれば、その原因とは縁が切れていることが多いかもしれません。

しかし原因が親や兄弟などかなり近しい間柄であれば、完全に関係を断つのは簡単ではないでしょう。

ですが、できる限り距離を取り、「家族とは仲良くせねばならない」というような思い込みを捨てましょう。

本来ならば自分を応援してくれるはずの存在が自分を不幸におとしめている。ということは残念ながら往々にしてあります。

何よりも自分自身を一番大事にしてください。

・なかなか踏み切れない人もいると思いますが、「関わりを断つ」というのは、関係をやり直すのに必要なこともあるのです。

・理想は①過去の記憶にも、②現在の相手にも、反応しなくなるまで、距離を置くことです。物理的に、あるいは時間的に、です。

以上引用元:反応しない練習

僕にも以前関わりを断った人がいます。

最初は友人でしたがその人は、いつからか執拗に僕に嫌がらせをしてくるようになりました。

年も立場も相手が上だったこともあり、僕はそれにうまく対応できずにいました。

僕は怒りと悔しさをため込み、ある時、なんとかしてやりかえしてやろうという考えで頭が一杯になりました。

しかしふと、こんなに大っ嫌いなヤツのことで頭の中を一杯にしてるなんてアホらしくないか?

と思えてきました。単なる時間のムダだと。

それで「ああ、もうこの人とはいっさい関わらない。絶交しよう。」と決心し。行動しました。

それ以来その人のことを考えることもなくなりました。

たまに思い出すことがあっても怒りや憎しみで心動かされることはありません。

まとめ

カエルの仏

いかがだったでしょうか?

「心がけ」や「意識づけ」など抽象的な話が多かったので具体例の話が長くなってしまいました。

まとめますと。。

まとめ

・自分にはイヤな記憶があると受け入れる

 

・思い出した時の心の状態を言葉に出して把握する

 

・イヤな記憶に対してイヤな気持ちにならない。反応しない。
 無視する。

 

・そのあと意識を心の外へ持っていく。自分の体の感覚や
 外の世界に注目する。

 

・合わないなと思う人とは付き合わない。極力絶交する。

少しでも参考になれば幸いです。

今回取り上げた③自分の内面ではなく外側に意識を向ける」に関しては、別の記事で詳しく取り上げているので興味ある方はご覧になってみてください。

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メンタルのおはなしを中心に

また今回紹介させていただいた本、

「反応しない練習~あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」」

のリンクももう一度貼っておきます。

今回触れた内容以外にも、

「本当の自信とは?」

「嫉妬やコンプレックス」

「承認欲求の活かし方」

「人はどうなったら幸せを感じられるのか?」

などについて説得力高く論じられていて本当におススメです。

以上になります。ありがとうございました!

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